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エンディングノートの書き方
(1)自分の基本情報について
いわゆる個人情報は、ここに記載しておきましょう。
マイナンバーなどの基本情報を記しておくことで、残された遺族がスムーズに行政への手続きを行うことができます。
(2)資産について
自分が持っている資産について、ここにまとめておきます。
特に、預貯金、保険、年金については本人が死亡したことを届け出る必要があるので、忘れずに記載するようにしてください。
また、所持している株式についてもここに記載しておくといいでしょう。
ただし、資産について記すときには、注意も必要です。通帳や印鑑、保険の証書、年金証書などの保管場所も明記しておいた方が望ましいです。
自分が大切にしていた品についても、もしもの時にはどのように分けるかを記しておけば、遺族がもめることもありません。趣味のコレクションなど家族が興味を示しそうにない品については、希望の譲渡先を明記しておきましょう。
借金など負の遺産がある場合はそのことも必ずここに記載しておくようにしてください。
恥ずかしいからと借金の存在を家族に隠している人もいますが、借金があると分かれば遺族は「相続放棄」の手続きをすることができます。
遺族を苦しめないためにも、負の遺産については偽りなく記載するようにしましょう。
(3)身の回りのこと
電子機器のパスワードなどは、ほとんどの場合は本人しか知りません。
しかし普段からSNSを使用している場合などは、遺族の誰かが退会手続きをしないと永久にネット上にアップされたままになってしまいます。
そうならないようにするためにも、パソコンのパスワードやそれぞれのサイトのログインパスワードなどを記す箇所もあります。
また一人暮らしでペットを飼っている場合には、そのことについても書かなければいけません。
家族がペットを引き取ることができない場合には、誰に引き取ってもらうかを決めておきましょう。
ペットを引き取る人が困らないように、ペットの健康状態や性格、好みの餌など、詳しい情報を記載しておくようにしてください。
(4)家族・親族について
自分が死ぬ直前は、家族や親族とゆっくりと話をすることはできないかもしれません。
また、面と向かって感謝の気持ちを伝えるのは恥ずかしいと感じる人もいることでしょう。
家族や親族に伝えたい気持ちは、ぜひエンディングノートにメッセージとして残してみてください。
自分が家族をどれだけ大切に思っていたか、共に過ごした時間がどれだけ幸せだったか、ありのままの気持ちを綴りましょう。
その気持ちが、遺族にとって最高の宝物となるはずです。
また、文字以外にイラストや写真を添えるのもおすすめです。
書くのが苦手な人は、動画としてメッセージを残すのもいいでしょう。
カメラに向かって、家族や親族への思いを語ってみてくださいね。
(5)友人・知人について
友人や知人を招いて葬儀を行いたい場合は、友人や知人の連絡先が必要になります。
しかし、遺族が故人の友人や知人の連絡先を把握しているということはほとんどないでしょう。
遺族が困らないように、ぜひ友人・知人の連絡先一覧を作ってみてください。
なお、友人・知人の連絡先一覧が必要となるのは葬儀のときだけではありません。
入院したときや入居したときにも、連絡先の一覧があれば家族に頼んで友人・知人に連絡をしてもらうことができます。
また、家族や親族にメッセージを残したのと同じように友人や知人にメッセージを残すのもいいでしょう。
エンディングノートを見た遺族が、メッセージを宛てた本人に内容を伝えてくれるはずです。
(6)医療・介護について
家族に負担をかけないためにも丁寧に詳しく書いておきたいのが、医療・介護についてです。
最近では、終末医療に関する考え方が多様化しています。
「命ある限り、できるだけの治療を受けたい」と考える人もいれば、「延命治療を行わず、自然な形で家族に看取られたい」と考える人もいます。
そんな中で、自己判断ができなくなった家族の代わりに延命治療や臓器提供などについて決定するのは、とても負担が大きいものです。
どのような決定をしたとしても、後から後悔が残ることになりかねません。
認知症や病気の末期症状で自己判断ができなくなる前に、どのような終末医療を受けたいかなどについてしっかりと考えておきましょう。
そして、その内容をエンディングノートに詳細に記しておいてください。
そうすることで、家族は「本人の意思を尊重することができた」と安心することができることでしょう。
また、緊急入院したときなどのためにかかりつけ医についても記載しておきましょう。
事務作業を第三者に委任する「死後事務委任契約」を結んでいる場合は、そのことについても新しく欄を作って記入しておいてください。
(7)葬儀・お墓について
一昔前であれば、本人が葬儀やお墓について決めるのは一般的ではありませんでした。
これは、死後のことについて話をするのがタブーとされていたためです。
しかし、近年では葬儀やお墓にもたくさんの選択肢があり、これについて本人が意見する機会も増えてきました。
葬儀一つをとっても、どの葬儀社にお願いするか、どのお寺にするか、壮大な葬式にするかシンプルな家族葬にするかなど、たくさんの選択肢があります。
また、自分の好みのお墓を購入する人もいます。
葬儀やお墓はデリケートな問題であるため、本人の希望が明確になっていれば遺族も困らないのではないでしょうか。
(8)相続・遺言について
エンディングノートは法的拘束力がある文書ではありません。
そのため、相続などについてここで遺言を残すことはできません。
遺言を残したい場合は、エンディングノートとは別に遺言書を作成しておきましょう。
そして、エンディングノートには遺言書を作成している旨を記しておいてください。
なお、形見であっても金額が大きいものは相続権に触れる可能性があります。
高価な形見があるときには、形見分けについても遺言書に書いておくといいかもしれません。