セルフネグレクトは、ゴミ屋敷問題や孤独死問題などの大きな社会問題の根底にあるものです。
個人的な事に他人はもちろんの事、家族でさえ口を出すことが難しくなってきた現代では、いよいよ対処しにくく複雑になっている問題です。
世の中全体の関係が希薄になっている時代なので、家族がセルフネグレクト傾向であるもののどうしようもない。と、悩んでいるケースも増えています。

実際のところ、セルフネグレクトは決して他人事ではなく、なりうる可能性があります。

セルフネグレクトとは何なのか、何がきっかけでそうなってしまうのかを考えてみましょう。

セルフネグレクトって何？

セルフネグレクトという言葉の直接の意味は「自己怠慢(自己怠慢)」です。
「自己放任(自己放任)」とも呼ばれていますが、簡単に言うならば自分への関心がなくなるということです。
自分に関心がなくなると、日常生活に支障がでてきます。

人間関係は希薄になり、何に関しても投げやりになってしまいます。
普通であれば誰もが持つような自分を満たすための欲求や恥も感じなくなり、だんだんと社会から疎外されていきます。
頑固さも特徴のひとつですが、頑固な人でも自分の好むことは行うものです。
生活面で自分を大切にしない傾向があれば、セルフネグレクトを疑ってみる必要があるでしょう。

セルフネグレクトの症状

セルフネグレクトの症状として最初に現れるのは、身の回りのことを行わなくなるという点です。
健康的な食事をとることもなくなり、食欲自体がなくなっていきます。
セルフネグレクトが進行していくと、アルコールやカップ麺、ジャンクフードといった健康によくない食生活が中心になるため健康を害することになります。

入浴するという清潔さへの関心も薄れ、汗の臭いなどの体臭などを気にすることもなくなります。洗濯していない服をずっと着ていること事もあります。

基本的な生活水準を保とうとしないため、家の掃除はもちろんゴミ捨ても行わなくなります。
そのゴミが積み重なっていきあっという間に、ゴミ屋敷のようになっていきます。
また、家族や友人からの苦情に応じないため、やがて近所や家族に愛想をつかされてしまい、嫌われ、社会から隔絶していきます。

そして厄介なことに、状況を改善するための手助けやアドバイスを頑固に拒絶することがほとんどです。

セルフネグレクトがもたらす結果

精神的にも物理的にも不安定な状態が悪化し、家はゴミ屋敷となってしまいます。
さらには社会から疎外されているので孤独死してもすぐに気づかれることがないこともあるでしょう。
実際のところ、孤独死の8割は、セルフネグレクトが原因であると言われているのです。
では、なぜ最近になってセルフネグレクトに悩む人が増えているのでしょうか。

人間関係の問題

家族や友人と問題があり、人間不信になることもあるでしょう。離婚や裏切りによる落胆や絶望もその原因となります。
また、職を失うことにより、信頼し献身していた会社や上司への怒りや執着心が要因となることもあるでしょう。このような強い落胆が人生をあきらめる気持ちを強めてしまい、セルフネグレクトを引き起こすことになるわけです。

病気の問題

自分や家族の重い病気によって生活に大きな変化が生じることが原因となることもあります。以前にできたことができなくなり、その変化に順応できないこともあるでしょう。
また、認知症や心の病がうつ傾向を引き起こすことも多いようです。
うつや精神疲労が原因の場合は、周りからの理解が薄いことや、自分自身が思うように行動できない恥ずかしさなどで症状を重くし、セルフネグレクトにつながることもあります。

自然災害災害の問題

震災や災害によりセルフネグレクトが引き起こされることもあります。
大切にしていたものを失った衝撃が、自分への関心を失うことになるのです。
震災などにより家族や職を失うこともあるでしょう。
または、生活の中心としていたマイホームやお気に入りの車、ペット(ペットロス症候群)などを失ったことがきっかけにもなり、その後の生活への関心を失ってしまうわけです。

確かに、そのような状況に面してもしっかりと立ち向かってきた人は大勢います。
とはいえ、衝撃的な出来事や大きな落胆が、その後の生活への関心を失わせることになるという事は大いにあり、誰にでも起こりうることなのです。

ぜひセルフネグレクトの傾向を持つ人は、決して自ら望んでそうなったわけではないことを十分理解するようにしてください。
周りの方はセルフネグレクトになった方を戒めるような行動は控えましょう。

次回のブログではどうしてセルフネグレクトになってしまったのか、どう対処していくかをご紹介します。

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