近年、空き家の増加や孤独死の増加などによって、遺品整理や生前整理の需要が大幅に増えてきました。それに伴い、業者も増えておりますが、中には悪徳な業者が現れてきたという声を聞きましたので、今回は実際に起こったトラブルを紹介させて頂きます。

不用品回収のトラブル
軽トラックにスピーカーを乗せて、「ご自宅の不用品、無料で回収致します」といった不用品回収の業者を止めて、自宅にある不用品をいくつか回収してもらい、不用品を軽トラックに積み込んだところで、処分費の請求をされました。無料だから依頼をしたのに料金を取られるのはおかしいと訴えると、「であればキャンセルで構いません、ただ荷積み荷下ろしを行なったので作業費はもらいます。」と言われました。結局、処分費を支払いました。

怪しい不用品回収業者を利用しない

不用品の回収には許可が必要です。有価物として買い取る場合は古物商の許可が必要となり、処分品を運搬する場合は一般廃棄物収集運搬の許可が必要です。街中で走っている怪しいトラックを止めて、依頼するのは危険です。不用品があり、処分したい場合は自治体に相談する、またはリサイクルショップに問い合わせをしてみる事が良いかと思います。

遺品整理のトラブル

チラシを見て問い合わせ、見積もりをしてもらい施工をしてもらったところ、作業が終わって請求書を見て驚きました。見積もり金額の倍以上の請求金額となっており、理由を聞くと「想像以上に物量があったのでこの金額です」との事。それは見積もりの意味がないと訴えると、「お支払い頂けないのであれば訴えさせて頂きます」と強気で強引な対応でした。強面の人から強く言われ、怖くなってしまったので仕方なく料金を支払いました。

契約書などがしっかりとしているか確認

施工前に、優良業者は必ず契約書を交わします。なぜなら遺品整理や生前整理ではトラブルが起きやすいのです。例えば「処分したくないものも処分されてしまった」、「予期せぬところに荷物があり処分するには別途費用が発生する」、「作業中に窓ガラスを割ってしまった」など多くのトラブルがあります。そういったトラブルを減らすために優良業者は事前に必要なものと不要なものの確認、片付ける場所の確認、予期せぬ荷物が出た時の対応などを事前にしっかりとお客様と話し合ってから、契約書を交わし、万全の体制で作業に入ります。万が一、見積もりの段階で確認できなかった荷物が出てきた場合は、作業前にお客様に連絡、確認をして再度その部分の見積もりを取って作業を行います。作業前に契約書を交わしているのか確認することで、悪徳業者に引っかかるリスクを減らす事ができます。

業者の情報確認

問い合わせをする前にホームページなどで業者の情報を確認しましょう。しっかりとした許可や資格を持っているかどうか、住所や連絡先がしっかりとしているか、施工事例などはどうか、電話対応はどうかなど、細かく確認しましょう。遺品整理は頻繁に起こることではありませんので、業者選定は非常に大切です。場合によっては相見積もりを取る事で、他社との違いも確認しましょう。一点、気をつける点は料金だけで判断をしない事です。次に料金でのトラブル事例を紹介しますので、ご確認くださいませ。

生前整理のトラブル
費用を抑えたいため、3社に見積もりを取り、料金が一番安いところにお願いをしました。施工完了後、半年ほどしてから警察から「不法投棄の件で遠方の県まできて欲しいという」という連絡がありました。詳細を伺うと以前、生前整理をした際に片付けてもらった荷物が遠方の県の山に放置されているという事でした。このままでは不法投棄で捕まってしまうという事で、自分たちで遠方の県までトラックを借りて走り、ゴミの山の中から自分たちのゴミを持って帰ってきました。とんでもない労力と費用、時間の無駄をしました。

費用だけで判断しない

様々な業者の見積もりを取る段階で、業者の対応はもちろん、上記にも記載しましたが業者の情報を確認しましょう。また処分品の運搬方法や処分先、個人情報の取り扱いなども聞いて確認しましょう。しっかりとした回答内容かどうか、対応はオドオドしていないか、うやむやな答えではないか様々な点で確認しましょう。

トラブルに遭ってしまったら
では実際にトラブルに遭ってしまったらどうすれば良いのか。消費者センターという国が運営するサービスがあります。相談は無料ですのでトラブルに遭ってしまった場合はすぐに相談してください。トラブルに遭わない事が一番です。今後もトラブル事例がありましたら、紹介させて頂きますので是非ご確認くださいませ。